一度や二度の悲しみじゃなくて

だいたい野澤と真田の話をしています

CALLという反旗

夜のうちに"彼ら"として初めてもらった曲だとしてCALLを見るまでの気力がなく次の朝に見た。
結論、相変わらず、彼らを担当とする人々については嵐の『アレルギー』宜しくどうしても飲み込めないし宝物も全然違うや状態であるが、やはり当人たちのパフォーマンス自体は見せられると理屈など放られてただ高揚してしまった。おそらくあののんさな厨うるさいんですけどと思われたら、24時間チャンネルでLove-tuneさんたちのパフォーマンスのみを流しておいてくれれば私は大人しくしてるだろう。単純なオタクであることが否めぬ。一つだけ言っておくMCは別だ。

そもそも掲げるものが異なるだけであって、それはそれぞれにとって「宝物」なのだ。だからと思って普段もなるべく害さないようにと心がけてはいるつもりだ。つもりなので端から見てどうなのかまでは責任を持てないが。
ともあれこの話はのんさな厨の私が書いたということはどうでもいい。言葉と、そうして今回のCALLというパフォーマンスについて思う私が書くことだけである。



初めは『引っ掛かりを覚えた』ということだけが意識にあって、その理由が何なのかがしばらく分からなかった。
繰り返しているうちにはたと気付く。
「進め 衝動が枯れる前に」
その真田の声で歌われる歌詞が晒すのだ。「衝動が枯れる」。その自動詞が示すのは、『エネルギーの根源は自分の支配下にない』という現実である。そこには「アドレナリンGive me」という言葉が重なる。
いつか気力が枯れ果ててしまったら。どんなに頭が燃えろと命じたとして火種が潰えてしまえば終わりだ。気持ちがどうこうとは話が別だ。 気持ちがどうしたって熱を持てない世界を、気持ちで動けなくなった体がある世界を私は怖いと思う。体を絡めとる瘴気から逃れるように進まなければ。だからこそ「"自分の意思と関係なく"衝動が枯れてしまう前に」という言葉でよりによって真田がその可能性を歌ったことが引っ掛かったのだ。

サビの「限りあるこのSOUL」にも近しいものがある。アイドルであれば、そうしてJr.という立場であれば、殊更にもっと夢を歌ってもいい、『君の力があれば限界なんてないよ』、けれど彼らはそう歌わずに声を上げる。
「like a time attack」は更に意味が重なり、気力という意味の限界と共に『時間の限界』もが示唆されている。いかに女性に比べて"アイドル"としての寿命が長いとされたとしても、どこかで線は引かれてしまうのだろう。それは外からも、自分の中でも。時間が有限であることを彼らは自覚しているのだ。


自動詞というのは極端に粗い物言いをすれば『他に働きかける』性質を持つ他動詞と対になり<非意思性>を含むことが多いものである。例を挙げれば『雪が積もる/石を積む』『靴が脱げる/靴を脱ぐ』『紙が破れる/約束を破る』等々のような具合で。
現実と大げさには言ってもあくまでこの歌詞の中でのそれではあるのだが、一度<非意思性>に思考を奪われると他にもそうした言葉が目に入ってくる。
「Broken heart」(brokenは過去分詞(由来の形容詞)として、受動的な意味合いを持つ)に関してはどうしても野澤真田厨の恨み言は入るが、自分の意思ではない世界が回ることによって何の傷をも負わずに来たわけではないだろう。どのオタクに限らず、そうして何よりも本人たちが。私の場合仕事量とか立ち位置でなく完全にシンメだのラインだのグループだのの話で言っているが。
あまつさえその後には「一つになれば」と歌うのである。一つに「する」のではない。彼らはその傷を互いに持ち寄る相手すら自分の意思で選び抜いたわけではないのだ。彼らは、そういう環境の中にいる。



しかし、待ってほしいのだ。ここまで書いて、私は彼らを見くびりたいのではない。ただ世界に脅かされ流されているだけのような人間たちだと思っているのでは決してないし、世界を殊更に見誤りたいのでも、ない。 
時間も気力もが有限であり、足元には枷があり何もかもが意に染むようなわけではない。
だからこそ。だからこそ彼らは、彼らの意思で諦めることをただひたすらに厭う。奮い立つ反旗を上げるのだ。
「Yes, I hate it and I'm scared 流れゆく時の中 埋もれてく様なMy life」
「まるで ホラー like a walking dead」

死んだように生きていたくはないとは誰の言葉か。
怖いのは、自分が生ける屍になってしまうことだ。そんな物になりはしない。彼らはそう鼓舞して叫ぶのだ。「限りあるこのSOUL乗せて 走れ 急げ Let's party together now」「俺たちの明日を掴め 歌え 叫べ」


彼らはこの戦場を楽しんでいる。
そうして私たちに投げつけるのだ。


「Show me what you got」



お前たちはどうなんだ?





野心は反動により色濃く際立つ。
CALLとは、焦燥感を下敷きにした彼らの野心の狼煙である。




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