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一度や二度の悲しみじゃなくて

だいたい野澤と真田の話をしています

CALLという反旗(たしょうわれにかえったばーじょん)

前の記事があんまりにもポエミーに過ぎて自分でうへぇとなったのでまとめ直しです。内容はほぼおんなじ代物ですが。あとちょっと最後関連のあることを足した。
ともあれスタンスとしては「らぶ担らぶ推しとは相容れないけどらぶは見ています楽しいです」的のんさな厨による、CALLの歌詞に関する一筆です。

 


初め何回か流しているうちに引っ掛かりを覚えたのが真田がギターソロの後に歌う「進め 衝動が枯れる前に」だったんですね。
最初はなんで引っかかってるんだかがぼんやりしてたんですけど、はたと気付いたのが「衝動が枯れる」という部分が自動詞による表現だということでした。

自動詞というのは粗い物言いをすれば、<非意思性>を含むことがよくあります。大きく自動詞としては他に働きかける性質を持つ他動詞と対になるわけで、ペアの例を挙げれば『(自)雪が積もる/(他)石を積む』『靴が脱げる/服を脱ぐ』『紙が破れる/約束を破る』等々のような具合。*1

自分の意思とは関係なしに、自分ではどんなにがんばろうと思ったとしてもエネルギーの根源が、その気力が枯渇してしまうという可能性を恐れているから「その前に、その恐ろしさに追いつかれてしまう現実が来る前に進め」と歌う。このわりとアッパーな(という言い方でいいかは分からん)曲調とパフォーマンスに乗せてよりによって真田の声がそう言う、というそれが引っ掛かった原因だったわけです。

 

一端をあげつらって大げさなと言われたらそうだけれども、一度そこに着目をすると<非意思性>を示唆する言葉が他にも散らばっているのです。「アドレナリンGive me」もそう。命令文だからまぁそういう意味ではそこに意思はあるんだけど、そこで言うのはgiveなんだなぁと思うと、やはり自分だけでエネルギーを生産することはできない、他からもらうしかないものなのかって。(まぁアドレナリンの場合は根源というよりは追加分かもしれないけど)

サビの「限りあるこのSOUL」にも近しいものがあって、この辺りの言葉に関してはアイドルであればそうしてJr.という立場であれば殊更に、もっと夢だけを歌う曲だったっていいと思うわけです。どんなときだって、いつまでだってがんばれるよ、君の力があれば限界なんてないよ。けれど彼らはそうは歌わない。
「like a time attack」は更に意味が重ねられ、気力という意味の限界と共に時間の限界を意識していることが表される。いかに女性に比べて"アイドル"としての寿命が長いとされたとしてもどこかで勝手に線を引いて物を言う人間はいるんだろうし、周りにそうやって線があると思い込まされることもあるのかもしれない。自分自身で、大学に進むタイミングだとか周りが社会人になるタイミング等々年齢のことを思う時もあるのかもしれない。彼らは時間が有限であるということに急かされながら生きている。

 合わせて 「Broken heart」。もう既に一つのまとまりであって取り分けて考えるのも不適かもしれないけれども、brokenは過去分詞として(あるいは過去分詞由来の形容詞として)、受動的な意味合いを持つ表現なわけで。こわされた心。まぁ私はのんさな厨なので基本真田のことやら野澤さんのことを勝手に考えた物言いしかしないけれども、ともあれ他のメンバーにしたって、自分の意思ではない世界が回ることによって彼らが何の傷をも負わずに来たわけではないだろうということは想像に難くない。

しかもそこに続く言葉は「一つになれば」なんですよ。一つに「する」んじゃなくて!「なる」なんですよ『「する」と「なる」の言語学』っていう本もありますね!!!!!!
こうして見ると、本当にあちこちに<非意思性>を示す言葉があのスピードの中に混ぜ込まれているわけです。

 


ただ本題はここからです。
じゃあこのCALLという曲が湿度にまみれたネガな曲なのか?っていうとおそらくは皆の答えがノーで。
それは実際これだけの非意思的表現に囲まれながら、それを踏みしめた上での己の動作が逆説的に、明確に動的なものとして宣言されているからに他ならない。
『限りあるこのSOUL乗せて 走れ』
『俺たちの明日を掴め』

 

『この目で全てを確かめたい』

 

彼らはままならない環境を反動にして、バネのように加速していく。
野心は反動により色濃く際立つのです。CALLとは、焦燥感を当然に自覚して覚悟をしているからこそ、力を放つ曲であるのだろうという話でした。*2

 

 

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というようなことを、なんだらかんだら考えています。いやそもそもね!そもそもはそのちょっと前にすのが少クラブログでやった『Brand new season』の歌詞がすごい面白いなぁーと思っていたのでまずそこからなんですよ!ってことでツイッターに落としたのを貼りはりしときますね。

 

161018
ブランニューの話ですけど
posted at 07:49:07

 

初っぱなからLoneliness will never love youって渡されて、この場合は無生物主語とまでは言わないか擬人法と言うべきものか分からないんだけど、lonelinessを主語に立てた上でwill neverっていう意思を表す表現を宛がってるわけで
posted at 07:57:00

 

日本語で陳腐に訳したら「君は決してひとりじゃない」とかなのかなと思うんだけど、自分じゃなくて外環境に意思を与えて、だから君はひとりきりにならないよ、っていう表現がすごく面白いなと思ったのね そこに合わせて「憧れが僕らを離しはしない」って日本語でも重ねてきてて、すげぇ!って
posted at 07:59:58

 

「眩しい世界が待っている」「夜の闇照らして明日が来る」「新しい季節がそこまで来てる」ってこの辺りはわりと常套な表現なのかなとも思うんだけど、先述の「Loneliness will never」「憧れが僕らを離しはしない」から重ねてこられると、総じて君を守る世界は優しいよっていうか
posted at 08:05:23

 

そういう目映さが意図的に曲の中で重ねられてるのかなーなどと考えていたわけですね そこにCALLが「衝動が枯れる前に」「限りあるSOUL」「Broken heart」「一つになれば」っていう、自分の内面のことでありながら非意思的な明示の仕方を畳み掛けてこられたってことにね?!!!
posted at 08:11:47

 

うはぁー!!!となったわけです 結局CALLの場合はその自分の意思によらずとも身を締め付けてくる箍をそんなら自分の力でぶち破ってやるわオラァァァエネルギーの暴発!邁進!楽しいですね!!!的なww、逆接のようにエネルギーの証明をしてみせる歌なんだなぁと思っています
posted at 08:19:07

 

161012

生まれるって自動詞か日本語の話はともかく英語ではbe bornとまでの使われ方をした命がmake it happen, turn it around, って他動詞の意識に変わるのすごく尊いよね 「産み落とされた」生の意味を道をつくるためと目的を携えたものとして歩んでいくのだと

posted at 19:43:52

ついででユーリ!!! on ICE『History Maker』の。

We were born to make history

We'll make it happen, we'll turn it around

Yes, we were born to make history 

 

 

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自動詞とか他動詞の話はここでもしてます。


「担当」とは誰を指すのかの話

bookmared.hatenablog.com

 

Show must go on/ショーという生き物の話 

bookmared.hatenablog.com

 

*1:もちろん『走る』『笑う』とかもあるので自動詞全部が意思が見られないってことではないんだけども

*2:最大の難関は今のところ「I hear the future call」をどう処理するかです…あれ英語だと他動詞なんですけど、感覚的には自動詞っぽい、それこそ非意思的に「聞こえる」という意味としてとらえる感覚だったので、どう考えたらうまいこと繋がるかな…と頭悩ませてます…