一度や二度の悲しみじゃなくて

だいたい野澤と真田の話をしています

共に行こうスターゲイザー ーー『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』及び『あんさんぶるスターズ!』における『星』分析

 

1つめが12月にスタライに入った直後のツイート。2、3つめがStar Diamondの歌詞カードを見ながらのものです。そもそもONLY YOUR STARS!という曲がものすごく良くて「輝きたかったんだ」から始まってしまう辺りがあぁさすがCan do!Can go!のような立ち位置と言われるだけの曲[要出典]だなと11月のライビュ後にも騒いでいたのですがもう本当に、去年は星々に振り回されまくっていたオタクだったわけです。眩しいの。4月のStarry Sessionに向けての年末ドラフト会議もめちゃくちゃ面白かったし、同じ月にStarry Stage 3rdもあるじゃないですか、ライビュがあると信じて入ろうかなと思ってるんですけど、ねぇあの、

 

さて何の話をしているんでしょう???

ここまでの文は19年振り返りブログでも触れた、舞台×アニメ二層展開式プロジェクト少女☆歌劇 レヴュースタァライトと男子アイドル育成プロデュースゲーム『あんさんぶるスターズ!』が盛大に混線しています*1。タイトルからしてそうですが彼ら彼女らの世界にはありとあらゆる場所に星々が瞬いているのです。セリフに、タイトルに、曲中に、何度も何度も言葉として。そうして双方の沼にだぷだぷと浸かって履修してきた結果もう現場後の興奮した頭が、

「あぁ、星ってなんなんだ?!!?!」

という思考に激突四散したのでした。そこで今回もまたKHcoderを使った歌詞分析に乗り出しました。楽しいねぇ。楽しいねぇ!!!

 

ところであんスタ、キャラクターのARライブと中の人ライブと2.5の人のライブがそれぞれあるので最初レポ絵とかを見ても実体がどれの場合の話をしてるんだ…?!って理解するまでにめちゃくちゃ時間がかかった。未だに迷う。順番にDREAM LIVE(でも呼称はスタライ)、Starry Stage、あんステフェスティバルらしいです。ちなみにスタァライトはStarry~で統一されていますが、2ndのタイトルは『Starry Desert』です。砂漠。舞台少女の?!ライブが?!砂漠?!と思ったそこの君はぜひ、スタァライトを12話まで、見てくれよな!!!(全12話)

 

で。

などと呟いたように、そもそもが「星」という言葉はその「輝いている」「遠くにある」という内包を以て人を指す言葉としても転化されてきました。更に「遠くにある」ことから「容易には手が届かない、辿り着く人が限られている」からこそそこに価値を見出だす視点と、「だからこそ自分は見上げていたい、掴みたい」といった視点にも繋がるのかなと思います。

というわけでいざ、語を抽出して「星」を探しに行きます。

 

 

【下準備】

・まず対象曲を選定します。スタァライトスタァライト九九組名義のシングルからで計22曲。

あんスタは「やっぱりまずは主人公格でTrickstarと、自ユニだし星って入ってるんだから流星隊でしょ、あとは対峙する立場だしそこに置かれるからには作中の志みたいなのが濃く反映されてるかもな…fineだな…」と思って3ユニット持ってきたら、見事にスターメイカープロダクション*2の皆様にお越しいただくことになりました。どこまで行っても!スターの因縁!!!

トリスタ8+便宜的にここに入れる形で『ONLY YOUR STARS』*3、fine7+旧fine(作中1年前編成。ここもポジションを考えると意思の強い言葉も多いかな…と思って入れたままにした)、流星隊7で24曲となり、案外スタァライトといい具合のバランスに。

ソロ曲は抜いたんだけど、それとレヴュー曲を対比するのってどうなんだろう。うまい具合に対照的になるんだろうか。

 

フリーソフト「Lyrics Master」を使って歌詞テキストをダウンロード、エクセルにコピペしていきます。ところで歌詞の横に曲タイトルとか作詞者とかも入力していたのですが(突貫でやったので分析に反映しきれなかった)、一通り終わった後『99 ILLUSION!』でミスっていたことに気が付いた。

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オートフィルの罠。

 

・エクセルを元データとして、同じくフリーソフトの「KHcoder」でいろいろやっていきます。まずは人称や特異な単語をきちんと抜き出すための設定。今回はこんな感じ。ここがちゃんとしてなくてマジで精度低いのでやり直したい。

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・その上で頻出語を抽出するとこうなりました。(上位約40)

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やっぱり!星多いか?!とは思ったのですが、特にあんスタの「star」では間違ってstartingも引っ掛かっていたり、タイトルを繰り返す部分も多かったので実質は半分くらいです。それ以外には「君」「夢」をはじめとして双方で重複する言葉も結構出てきました。

上の方で重複したものに色付け。f:id:bookmared:20200111220631j:image

 

ところでこの上位の「正義」って…まさか…f:id:bookmared:20200111220955j:image

自ユニですありがとうございました。

 

いやこの「炎」ってf:id:bookmared:20200111221217j:image

全部自ユニですねありがとうございました!!!

 

 

 

【文脈を見る】

KWIC(KeyWord In Context)という表示の仕方で、どんな流れでその言葉が使われているかを見ることができます。

スタァライト

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☆あんスタ

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こうして見るとざっくり、

 

★憧れの対象、目指す先としての「星」

スタァライト

導きの星」「だって見つけたいから キミと 一番星を」「舞台少女は歩き続ける 空に光る あの星に届くように さあ行こう」

☆あんスタ

「あの星にだって 一緒に届く」「輝きたかったんだ あの空で光る星のように」「運命の星へ届くから」

 

★人称としての「星」

スタァライト

「星よ キラめいていて」「だけどなぜか目を奪われた(Star shine)」「目の前の私を見てStar Diamond」「ずっと私を見ていた Star Diamond」

☆あんスタ

「未来かなでてゆく Rebellion Star」「僕らはブランニューなStar」「正義を歌うFive☆Star」「不器用な星の瞬きは 今の僕ら」

 

というところでしょうか。

特徴的かなと思うのは、人称とくくってもスタァライトにおける「star」は二人称(目の前で戦うあなた、もしくは舞台の上から私にキラめきを見せたあなた)で、あんスタでは一人称として使われることが多いのではないかということ。

(周囲について星と言うのももちろんあるにはあって、fineに多い印象です。「夢に息吹く星たちはまるで 世界を照らすようだね」。ところでそのラインで「輝きさえ失った星はいらない」「輝くこと出来ない星は潰える」など不穏なことを言っているのは″旧″fineです。面白いな。)

 

で、この違いがどこから来るのかなーと考えたときに、あんスタは自分と周りの仲間との他に「それらをまなざすファン」の存在が想定される一方で、スタァライトって徹底して「私とあなた」なんですよね。作中「客席の人間」って全くいなくて、かろうじてその象徴として介入してくるキリン(CVつだけん)と、あるいは5歳のかれひかなり8歳の純那ちゃんなりの幼少期の自分ぐらいなんですよ。

(ただここで安易に世界が狭いなどとは言っていただきたくない。スタァライトは一貫して、「一人ではなく二人で」を描いた物語です。ポジションゼロ(舞台のセンター)に立てるのは一人だけ、独りで立つべきであるなら私が、というひかりちゃんに「二人でなろうよ、トップスタァに!」と手を引き迎えに行くのが主人公たる華恋であるし、そもそもあのレヴューたちは「対話」と「変化」だというのが持論です。何せアニメのOPは『星のダイアローグ』なのですから)

 

それに対してファンに対して歌いかける夢ノ咲のアイドルたちは、だからこそ自称として星を使う。一人称複数と言う方が正しいですかね。

これはあんスタ側の上位にだけ「笑顔」が入ってることとも関係してるかなーなど。f:id:bookmared:20200111234830j:image

(まぁこれはあんスタとスタァライトというより、アイドルと俳優の差異というのもあるでしょうが。「夢は見るものではなく魅せるもの」と真矢様が言うように舞台でも観客を想定することには違いないのですが)

 

 

で。

抽出設定が杜撰すぎてものすごく大事なところを取り零しているんですが、『ONLY YOUR STARS!』の2番サビ前の「君はたった一人の、そうさ ″STARGAZER″」がすごい好きなんですよ。自分は必ず星になる、そのためにがんばるから、走るから、だからずっと見ていてって。「まなざしていてくれることは稀有で、だからこそうれしい、力になる」ということがそこできちんと歌われている。

けれどここで立ち止まるべきは、1番です。アイドルだからこそ「目の前の君」は即ち往々にして、「ファン」。だけどこの曲だけは確かに、「ステージの上、隣で立つ君」に向けても歌っている。二人称としての「星」がここには現れているのです。

「眩しい明日信じてるSTARS 同じ歌奏でるみたいに 集まったんだね」

と出逢えたこと、きっと ″STARTLINE″」

君という星がまなざしていてくれるから、今この瞬間にもここにいられるよと、そう。

 

 

 

「手を伸ばす きっとキミと二人 掴むから」

「高く遠いけど 一緒に来てよ」

星とはきっと、傍らにある星と共に目指すものなのでしょう。そんなことをひとまずの結論として。

 

 

 


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*1:Can do!Can go!はジャニーズ。元々はV6の曲で以降Jr.が歌う機会が多く、「ここから始まると信じたんだ」「ここから始まると言い聞かせた」などの歌詞が相まって「まだ何者でもない僕たち」が顔を上げライトの下で一心に歌っているような胸の締め付けを誘う名曲

*2:バージョンアップ後の「あんさんぶるスターズ!!」は所属事務所ができた。あとはコズミック・プロダクション、リズムリンク、ニューディメンション。https://ensemble-stars.jp/units/

*3:アプリのOP、言うなればテーマソング。元々柿原森久保歌唱だったのが、アルバムにトリスタverが収録された