キクの体は硬かった。高く跳ぶためにしつらえられてきたからだ。どうにもしようがない怒りを打ち付けてつくられてきた、その。隣に寝転ぶと鍛えようのない髪すらちくちくと刺さって、熟れる前のいが栗みたい、と笑いながらずっと触っていたらへそを曲げられ…
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