一度や二度の悲しみじゃなくて

だいたい野澤と真田の話をしています

栞さんは、「夕方の屋上」で登場人物が「好きにされる」、「靴」という単語を使ったお話を考えて下さい。


違和感に引きずられるようにぼんやりと目を覚ました。屋上のロッキングチェアで眠りに落ちていたらしい。いつの間にか夕刻にはなっていたけれど、大分温度はぬるかった。それでも風通しの良い、足先。
「…ソフィア」
何をしてるんだ、と言外に主張した僕に、だって、窮屈そうだったんだもの、といたずらをした得意気な子どものような顔をする。彼女が膝を抱えてしゃがむ足元には脱がされた僕の靴が整列させられ、それから靴下も彼女の指先で揺れた。
無邪気だ、と思う。人が多く厄介だと思う社会の中できちんと生きて、不道徳も経験して、だからこそ彼女はその純粋さを灯し続けているのかもしれない。
「これだと歩けないわね」
確かにコンクリートの地面はざらりとした感覚を与えるだろうが、嫌悪は抱かない。直に肌に感じるものはむしろ、いとおしむべきだ。
その中に、彼女を含めることができることが、ごく自然にうれしいと思った。
そう、伝えはしなかったけれど。

彼女は僕の上に乗り上げると、体の重みを預けた。腕が首裏に回る。
「これは確かに、歩けない」
零すと、くすくすと笑うのが震動で伝わった。



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ツイに垂れ流すのもなと思って。
栞さんは舞台版TABUの2人はしてない設定が大好きです。

栞さんは、「夕方の屋上」で登場人物が「好きにされる」、「靴」という単語を使ったお話を考えて下さい。
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