Trickleのすすめーすこし閉じた、思うままに連ねられるアプリ
昼休み、なんかTLがざわざわしているなと思ったら、
日常ツイートがしづらくなった「今は『渋谷なう』というような日常のツイートが、しにくくなっている声を聞きます」
こう解説するのは、Twitter Japanでユーザーの動向を調べている山内清稔さんです。アカウントが、 趣味や特定の分野に関することを発信している場合、「 日常をつぶやいて、フォロワーのタイムラインを乱したくない。 みんなが読みたがっていることを発信しなければ、 という意識のユーザーが多い」と山内さん。その結果、 自分の生活や、 日常のふとしたことがツイートしにくくなっていると分析します。
今のツイッターというものの話
浅生 インターネットにはいろんなことが書いてあるけど、それが本当のことであるとは限らない。でも、 そこに真実があると無自覚に受け入れてしまうような人たちが急激 に増えたのが、2010年、 11年ぐらいだったような印象があります。
宇野 140文字の限られた中で言うんだから、大まかにはAである、という視点をとりあえず述べただけなのに、 そのことを責められてしまう。このロジックで行くと、 宇宙のすべての知識体系を140字に詰めこんでツイートしない限 り責められてしまうことになる。
ところが、届く範囲が拡張されただけなのに、
自分の話している内容までが、 語り口までがレベルアップしたと無自覚に勘違いしてしまう。
そんなときにTrickleだよ!!!!!
Trickleのほしいものトピックの呟きが366になった しばらく同じものに言及してたり一度に複数並べたりあるので必ずしも1呟き1アイテムではないのと実際購入済みのものもいくらかあるのだが、今私にはおおよそ1年毎日分のほしいものがあるということだ とても良いと思う
TwitterとTrickleの紹介文を端的にまとめると、違いがはっきりします。
- Twitter: みんなの発信を見る → 参加 → 自分も発信
- Trickle: 書き留める → サブスクライブ → 相互の影響
Twitterは
発信を見る
や参加
というワードからもわかるように、主体はネットワークです。 「自分」はサブ的な要素という構造です。 それに対して、Trickleは書き留める
やサブスクライブ
というワードで表されるように主体は自分です。 ネットワークはサブ的な要素という構造です。表面的にはTrickleでできることはTwitterと似ています。ですが、目指す構造(コンセプト)が違います。
この目指す構造が違うので、サービス上での体験も細かいところで変わってきます。例えば以下のような違いがあります。
- アプリを起動すると、フォローしている人も含めたツイートのタイムラインが表示される
- いいねやメンションがあるとプッシュ通知が送られてくる
- Trickle
- アプリを起動すると、自分が書き留めたアクティビティが表示される
- 自分のトピックをサブスクライブされたり、アクティビティをリンクされてもプッシュ通知はこない(アプリ内の通知はある)
※ ここでまとめたのはあくまでも「Twitterがどのような構造を目指して作られているか」であり、 もちろんTwitterを「自分を主体」として使っているユーザもたくさんいると思います。 (というか僕の周りはそっちのほうが多い気がする)
僕はTwitterが好きで2007年から利用していますが、2つ困ったことがあります
- (1) その人のツイートについて、見たいものもあるけど、見たくないものもある
- 例:技術的な話はみたいけど、普段の雑談や愚痴はあまりみたくない
- (2) これをツイートしたいけど、興味ない人がいたり、マウンティングみたいに思われないだろうか・・・
- 僕はソフトウェア開発に加えて、料理やM:tGなどが趣味なのですが、そういうのをツイートしづらい
これらが悪化すると、見たくないツイートを見せつけられ、他人の事を考えてツイートするようになり、結果として「徐々に自分が削られていく」ことになります。 でもそんなに辛いなら、Twitterやめれば?という話なんですが、なかなか踏ん切りも付きませんでした。 それと、僕は「記録していく」というのが好きな性格なので、自分の行動や思考を何かしらに書き残したいとも思っており、これがさらに事態をややこしくしています。
僕はここから、「自分が主体でありたい、自分への影響をコントロールしたい。でも一人は寂しい」というインサイトにたどり着きました。
ただ、インサイトは発見したけど、どうすれば解消できるか分からずもやもやしていたんですが、去年の初めに「トピック」というアイデアを思いつきました。 これがあれば僕が困っていたことは解決されるかもしれないと思い、すぐにプロトタイプを作って自分で使ってみることに。 そしたら(今のところは)思った通りに使えているので、このたびリリースすることにしました。
さてもう一度。もう一度冒頭記事の引用に戻ってみましょう。
アカウントが、
趣味や特定の分野に関することを発信している場合、「 日常をつぶやいて、フォロワーのタイムラインを乱したくない。 みんなが読みたがっていることを発信しなければ、 という意識のユーザーが多い」と山内さん。その結果、 自分の生活や、 日常のふとしたことがツイートしにくくなっていると分析します。
これですよ。これなんですよ。それ、Trickleで解決できますね?!?!!
ドンピシャじゃん。
②で言う「自が主軸」というのも、ホームが自分のアカウントに設定されていて、他人の言葉は覗きに行かないと視界に入らないから(それはサブスクライブしていてもそう)(なんならデスクトップ版には余所を見に行く機能はありません*5)。ただただ自分が放流したいように放流する、もしまぁ見ている人がいたとしてもそれは「この話題が流れてくると知って選択して見てくれている」ことが推定されるのでさほど気に留める必要はないと、こういうことなのです*6*7。
どうですか、気になりませんか。気になってきませんですか。ということで以下、1年使ってきた個人からの推しポイントを挙げておきます。
◆トピックの設立閉鎖が簡便
先述したようにアカウント下にトピックを立てていく形、ということはツイッターのアカ分けのようにそれぞれにメアドやパスワードを用意する必要がないので、 パッと思い立ったらすぐにトピックの増減ができます。ツイアカはあんまり放置してると乗っ取りとか心配だけど、トピックについてはほっといたとしてもアカウント自体を動かしていれば管理下にある状態にはおさめられる。まぁそんなことしてるので私の140字(字書きトピック)は打ち捨てられて久しいわけですが…がんばろ…。
◆誤字脱字等修正ができる、字数制限がない(たぶん)
これは、最初はどうかなーと思っていました。というのも、私の言葉は冗長になりがちなので「140字という絶妙な制限があることで、言葉を削いでより的確にしていく訓練ができる」、また編集ができることは事後的な修正≒改変、改ざんを行ないうるということなので逆にツイッターの編集不可という点において「ツイは過去の私のその時点の確固とした言葉、思考、ゆえに損なうことのできない一定の価値がある」といったツイッターなりの利点があると思っていたからです(それはそれで今でも思っています)。いやでもマジ、編集できるのマっっっっジでいい。
言語化、他の物事を安易な比喩に用いることの問題とか、気の逸りのまま合う型を求めきれていないのに違う型を突貫で嵌め込んで置いてしまった自分への腹立たしさ、 かつそのときの実感が薄れてしまった後にその「固まった言葉」が事実だと、思ってしまうことの危険とかはあるけど
ちゃんとできるようになりたいと思ってはいる
というのは以前流したツイですが、 逸ってガコガコって形の合わない箱に無理やり入れた言葉、マジでいつまでもおさまりが悪くてぬぁぁぁぁぁ~~~ってなるんですよ。違う、この途中のここが違う、でもこれをやりなおそうとするとそこまでの連ツイ全部消してまた投稿しなおさないといけない、となると投稿日時というその感情の証左もまたずれこんでいく、1回やるぐらいならいいけど1回直してもまだやっぱりこれ違うなってなるとそうなってももうさすがにやりなおせない、クソっ、クソ、…ぬぁぁぁぁぁぁ
ということによく陥るので、見直してちょっとした一字二字や接続詞、表現等の差し替えができるのはほんとうに精神に良いです*8。もちろんそれで必ずしも自分の中の曖昧な正解と合致する言葉を探し出せるわけではありませんが、非常に便利な点です。
またこれは上のトピックの話と絡みますが、例えば心が離れてしまったジャンルがあったときにすべてが一線上に混在しているとどうにも避けるのが困難です。それを予めトピック分けしていた場合それだけを簡便に閉鎖することもできますし、合間のこの言葉だけは残しておきたいなというものを編集で他のトピックの所属に変更して避難させる、といった流れも可能です。これは好悪が反転してしまいがちなオタクには良い仕様なのでは…と遠くを見ながら…思うなど…
あと字数制限がない(※200字でたたまれはする)( ので200字分スペースを打ってから本題に入ることでネタバレ防止になるというテクニックもある)というのはさすがに限界を試したことはありませんが、今のとこ字数で弾かれたことはありません*9。勉強トピックでは解説を長々とコピペすることもあるので、長文を残せるのはすごいありがたいです。検索もできるので、前もここで悩んだな、という論点があるときにパッと引っ張ってこられるのでその辺りも 、ノートに書き付ける勉強ともまた差のある利点だなと思います。
◆程良いクローズドの空気
Trickleには鍵やブロック等の機能は(現状)ないので厳密にクローズドな空間というわけではないのですが、基本コンセプトがこれまでにお話したような感じなので他の存在を積極的には欲してない、意識に入れるつもりがそんなにないユーザーたちが集っている結果、疑似クローズドのような環境が保たれているように思います*10。
仕事や勉強中の分野であったり何かを論じる語り口だったりって、「あんまり垂れ流してるとこいつしゃらくせぇなって思われないだろうか…(´・ω・`)」という気持ちと「一家言ありますよ的なよく分からん人には絶っっっっ対に絡まれたくねぇな!!!(💢°∀°)」という気持ちの両方が起こるのですが、トピックが分離されている・かつ疑似クローズドであるTrickleだとほんとうに思うようにそういった話がばんばんできます。とりとめなく自分1人の思考を連ねていくことができるのはとても良い点だと思っています。
と、こういったところでしょうか*11。
どうしてもツイッターと比較する形で紹介する面が多くはなってしまいましたが、私はこの1年ツイッターとTrickleとを並行して使用して、やっぱりそれぞれはそれぞれで必要だなー、と思っています。
Trickleでは排他的(とまでは行かなくてもまぁ接触について消極的)に1人で歩めど、例えばLINEに投げればどうしても反応を強いてしまうところをツイッターに投げ込むことでゆるやかに人との繋がりを誘発できる 。あとやっぱりクローズドな環境では布教はできないので、一時ツイッターを休んでいた間にものすごい情熱で以てハマったものができてしまったときはめっちゃ困りました。そういうのはツイッターが向いてる。少年マガジンで連載中『獣の六番』本日発売最新10話、センターカラーのポッキー&プリッツ仕様トトニカめっちゃかわいい!!!1巻がもうすぐ11/17に出ます!!!!!「子どもと大人」で「生徒と先生」で「戦い方をコーチする側とされる側」で「少年と少女」で、このキーワードにどれか引っ掛かるものはないか、全部がちぐはぐに噛み合ったトトノくんとニカちゃんもうほんと好き、あのさぁぁぁ、私の源流はすべて麻宮サキだって言ってるじゃないですか、望むに関わらずやさしさを引きちぎって戦わざるを得ない人、戦いに出てしまう人、それでもどこかで普通に生きたいと願う気持ちがない混ぜになる心、力は強くて身体だってそれなりに大きくて普段は見えなくたって彼の心はまだ幼くて、そこに共にあろうとする大人、あぁ、あぁ!!!(発作)
『獣の六番』よろしくお願いします。 1話と1巻とポッキー&プリッツのトトニカ貼っておきます。
獣の六番 - 永椎晃平 / 【第1話】のけもののけもの | マガジンポケットpocket.shonenmagazine.com
10月も最終日ですね〜
— 獣の六番【公式】 (@Beast_Number_6) 2020年10月31日
来月はついに第1巻発売!!
絶賛予約受付中です!
ご贔屓の書店様・電子書店様にて
ぜひお求めくださいませ!!
11月17日(火)発売となります!! pic.twitter.com/t4e44HmAXx
【ビバ✨ポッキーの日】
— 獣の六番【公式】 (@Beast_Number_6) 2020年11月11日
週マガ50号発売!!
大人気大御礼!!
Cカラー&大増26ページ!!!
週マガ激推しWファンタジー新作、
『魔女に捧げるトリック』との
コラボイラスト&超限定プレゼント!!
表紙にもしっかり載っとります!!
整が怒る!右腕が唸る!!
今週号は“獣の六番祭り”!!!!!! pic.twitter.com/pbSeZKa7dn
というとち狂いはまぁさておいて。
きっとこういう「気兼ねない」使い方でものを書き付けられる場を欲している人たちは結構いると思うので、 いちユーザーの勝手ですが、 Trickleがそういった方の手元に届いて広まって、ずっと続いてくれるといいなぁ、と願いここに記します。
ちなみにこれ先月の朝のやつなんですが、 これTrickleをおすすめする中でも高位の利点だと思いますね!(*゚∀゚)
おしまい
*1:私自身は前アカで09年ぐらいから?と、12年に今のアカに移行してツイッターを使っていますが、あんまり環境の変遷の有無や程度は覚えていません。前のが鍵アカ(今は暫定鍵アカ)だったからかもしれないし、単純に物心がついていないだけの気がしないでもない
*2:みんな「ツイッターお前は!インスタグラムにはなれないんだよ!」と言ってる我がTL
*3:一度不躾ながらツイッターで直接問い合わせるという所業をしてしまいましたが、丁寧にご回答いただいてしまいました。その節はありがとうございました…
*4:このようにTrickleにおける用語はあるのでできる限りそれに倣うつもりなのですが、「呟き」だけは個人的に他に代替させることができませんでした。呟き、呟く、と表現してしまうことがあります。申し訳ありません…
*5:デスクトップ版を利用するには、まずandroidないしiOS版でアカウントをつくっておく必要があります
*6:個人的には、サブスクライブされてるとちょっと意識に上ったりはします。現在友人1人と繋がっていますが(私も相手もお互いの一部のトピックだけとりあえず見ています)、会ったときに私が流していたことが話に上るとフヒョッとしますちょっとこそばゆい。ツイッターよりちょっと閉じたところだからでしょうね
*7:もしもの話ですが、この先、悪意を持ってヲチったり、閉じたところに置いておくつもりのものを殊更に外に晒して持ち出したりするような人に入り込まれてしまうと、ツイッターが変質したと言われたようにまたTrickleも、世間と地続きにされてしまうのかもしれません。どうかそれは避けられたら、この場が守られたらと願っています
*8:体感としては、結局あんまり昔のを直すことはないです。せいぜい1日内のやつぐらいかな? あんまり考えが違ってきてたらむしろ引用でツッコむかな
*9:問い合わせをしたときは、書き込みができなくなってしまって、1つ1つの分量は問題なくてもアカウント全体でデータ量が重たくなりすぎてしまったなどあるのだろうか?という素人考えによるもので、ひとまず再インストールを試すに当たってこれまでのログは消えてしまいますか?というお尋ねをしました。結果としてはちゃんとアカウントにログインすればログは残っているとのことで再インストール、無事に調子も戻って書き込みができています。それにしても累計かなりの文字量が嵩んでいるので、この先もよろしくね…!という気持ち…バックアップって残せないかな…
*10:丸山さんは「ゆるやかに影響を与え合う」ことも効能の1つとして挙げられているので、どの程度他を摂取するかは個人のさじ加減かなとは思います
*11:敢えて要望を出すのであれば、
・引用元の日時も表示されるとうれしい
・アクティビティタイルが月単位でも選択できるとうれしい(週単位だと、呟きの少ないトピックはちょっと手間なので)
・リンクや画像の共有ができるとうれしい
等のところです(強欲)。個人的には1つめが一番かな…
*12:1つ前の記事でもTrickle布教してます